2010年 12月 17日
ヤマトシジミの越冬幼虫 |
すっかりアゲハたちに葉っぱを食べられ丸坊主になってしまいました。
そんなお疲れさまのサンショウが来年もたくさんの枝を伸ばし、たくさんの葉っぱを繁らせてくれるようにケアしている時です…(産卵にやってくるアゲハの為もありますが、早春に若芽を摘んで作る筍の木の芽和えは私の楽しみでもあるからです)
ヤマト発見。
(余談ですが世間ではヤマトといえば、現在公開中の映画で木村拓哉さんが連日のようにプロモーションのために様々なTV番組に出まくって紹介している「宇宙戦艦ヤマト」と宅配便ですね。)
サンショウの根本に生えたカタバミを引っこ抜こうとムンズと掴んだ時に見えた土の上にヤマトシジミの幼虫がいました。(羽化直後と思われるヤマトを何度かベランダで見かけていたので、幼虫探しを試みたことはあるのですが、これまでは見つからなかったというのに。)
もうちょっと近付いてみましょう……
そんなわけでカタバミは引っこ抜かれずにそのままにしておくことにしました。
3Fのベランダの鉢植えにいつのまにか定着したカタバミ。
他の鉢やプランターにもちらほらと。
本当に生命力が強いというか繁殖能力が高いというか…
葉っぱを引っこ抜こうと掴んだ時でさえ、ピンチはチャンスとばかりにたくさんの種をプチプチと弾き飛ばしたのですから!
そんなカタバミを食草としているヤマトシジミは幸運な蝶だな〜としみじみ感じました。
というのも…
『蝶は種類によって限られた植物を食草として依存しているし、飛ぶことが出来るとはいえ多くの蝶は比較的短い距離しか移動出来ないので、産まれた環境に生活のすべてを依存することになります。
環境の変化によって食草が少なくなってしまうと非常にダメージを受けてしまうのです。』
相当端折っていますが、先日「自然環境情報ひろば 丸の内さえずり館」で当協会の中村事務局長がセミナーでスピーチしたほんの一部を思い出したからです。
特に草原が失われつつある現在、絶滅の危機に瀕している蝶も少なくありません。
もうすぐ展示期間は終了してしまいますが、日本チョウ類保全協会「チョウは語る~「里山」の変化と消えゆく生きもの」に是非お立ち寄り頂き、多くの方に何か感じとっていただけたらうれしいです。
ありふれた植物とありふれた蝶。
都会で見ることができる蝶のトップがこのヤマトシジミではないでしょうか。
この小さな蝶にはいつまでもありふれた蝶でいてほしいです。
撮影地:東京都(papilabo)
by jbcs
| 2010-12-17 01:30
| 季節のチョウたち