2011年 11月 01日
小笠原でしか見られないチョウ類 |
小笠原諸島は、6月にユネスコの世界遺産に登録されました。
小笠原には、ここでしか見られない固有の動植物が多く、樹木では70%もの種類が固有のものとなっています。
チョウ類では、オガサワラシジミ、オガサワラセセリという2種類の固有種が生息しています。
しかし、オガサワラシジミは父島列島では絶滅し、現在では、母島でしか確認されていません。母島でもかなり減少しており、2005年頃から本格的に調査や保全活動が行われています。
一方、オガサワラセセリは、オガサワラシジミよりは状況はよいものの、減少傾向にあります。
当協会では、環境省の事業の一環として、この2種類の生息状況の調査および保全の提案を行っています。
10月下旬より、小笠原に調査に来ており、それぞれを確認することができました。
ここでは幼虫をご紹介します。
オガサワラシジミの幼虫
この時期には、オオバシマムラサキの蕾を餌にしています。この幼虫は終齢(4齢)幼虫ですが、日中から盛んに摂食しており、蕾と同じピンク色をしています。このため、なかなか見つけづらいです。
オガサワラセセリの幼虫
オガサワラセセリの生息地
オガサワラセセリは海岸沿いに生えるムニンススキの群落に生息し、ムニンススキを餌としています。幼虫は葉を綴って巣を作るため見つけやすいのですが、ムニンススキが一面に茂っているため、すべてを調査するにはかなり時間がかかります。今回は、全体を調べるのに、4時間程度もかかりました。
マルバネウラナミシジミの幼虫
もう1種類、日本では小笠原諸島でしか見られないチョウに、マルバネウラナミシジミがいます。このチョウは、毎年海を渡って小笠原諸島に来て、発生するチョウです。幼虫はモモタマナの蕾や花を食べて増えるため、渡ってきた年には数多く観察できます。しかし、冬~春にかけては花が咲かないため、結局世代がつながらずいなくなってしまいます。見られない年もありますが、今年は、父島・母島ともに観察されています。
小笠原では、年中観察できるチョウはもともと少なく、固有種の他によく見られるのはナミアゲハやウラナミシジミぐらいですが、海を渡ってくるチョウが秋頃になると見られるようになります。今回はアサギマダラ、リュウキュウムラサキ、アカタテハが観察できました。
事務局
小笠原には、ここでしか見られない固有の動植物が多く、樹木では70%もの種類が固有のものとなっています。
チョウ類では、オガサワラシジミ、オガサワラセセリという2種類の固有種が生息しています。
しかし、オガサワラシジミは父島列島では絶滅し、現在では、母島でしか確認されていません。母島でもかなり減少しており、2005年頃から本格的に調査や保全活動が行われています。
一方、オガサワラセセリは、オガサワラシジミよりは状況はよいものの、減少傾向にあります。
当協会では、環境省の事業の一環として、この2種類の生息状況の調査および保全の提案を行っています。
10月下旬より、小笠原に調査に来ており、それぞれを確認することができました。
ここでは幼虫をご紹介します。
オガサワラシジミの幼虫
この時期には、オオバシマムラサキの蕾を餌にしています。この幼虫は終齢(4齢)幼虫ですが、日中から盛んに摂食しており、蕾と同じピンク色をしています。このため、なかなか見つけづらいです。
オガサワラセセリの幼虫
オガサワラセセリの生息地
オガサワラセセリは海岸沿いに生えるムニンススキの群落に生息し、ムニンススキを餌としています。幼虫は葉を綴って巣を作るため見つけやすいのですが、ムニンススキが一面に茂っているため、すべてを調査するにはかなり時間がかかります。今回は、全体を調べるのに、4時間程度もかかりました。
マルバネウラナミシジミの幼虫
もう1種類、日本では小笠原諸島でしか見られないチョウに、マルバネウラナミシジミがいます。このチョウは、毎年海を渡って小笠原諸島に来て、発生するチョウです。幼虫はモモタマナの蕾や花を食べて増えるため、渡ってきた年には数多く観察できます。しかし、冬~春にかけては花が咲かないため、結局世代がつながらずいなくなってしまいます。見られない年もありますが、今年は、父島・母島ともに観察されています。
小笠原では、年中観察できるチョウはもともと少なく、固有種の他によく見られるのはナミアゲハやウラナミシジミぐらいですが、海を渡ってくるチョウが秋頃になると見られるようになります。今回はアサギマダラ、リュウキュウムラサキ、アカタテハが観察できました。
事務局
by jbcs
| 2011-11-01 19:38
| 活動報告